紅茶を通して、20歳の学生さんに伝えたかったこと
今年も、
この時期恒例の
金沢製菓調理専門学校にお邪魔しました。
紅茶の授業は、
2年目の学生さんたちが受ける
カリキュラムの一つ。
自分の子どもでもおかしくない年齢の (汗)
20歳の学生さん相手に、
紅茶の基本のお話と試飲、
最後は淹れ方実習と、
3限みっちり、紅茶三昧!?の内容です。
お菓子と紅茶は切っても切れない関係ですが、
そこがピンと来ていない学生さんも
ちらほら見受けられます。
まだお若いこともあるからでしょう、
25人のうち、
ティーポットで紅茶を日常的に淹れる人はゼロ。
ティーバッグ紅茶なら飲んでいる
という人が3人。
他の人たちは、 何らかの
ペットボトル飲料を飲むことが多いようです。
なので、私がお持ちした紅茶のどれを飲んでも、
学生さんたちが知っている紅茶の味より とても力強く、
個性的な味ばかり。
「おいしい~♪」という声もたくさん聞こえてきますが、
それ以上に、
「渋い!」「紅茶って苦手。」「まずっ」など、
正直なリアクション(笑)が聞こえてきます。
念のため書いておきますと、
おいしいかまずいかは、個人の嗜好がからみます。
品質的には申し分のない紅茶のみお持ちしていて、
それぞれの産地の特徴が際立つ、
風味のはっきりした紅茶ばかりです。
なので、
決してまずいものをご紹介したのではなく(笑)
これはこういう特徴のある紅茶だ
と捉えていただく必要があります。
今日は、そんな新たな味覚との出会い。
その第一歩だということに、
ぜひとも気付いていただきたいと思いながら
講義しました。
これもお話したことですが、
自分自身が飲んで好きかどうか
ということと、
食のプロとして、
決して自分の好みとは一致しなくても、
これがいいものなのかどうか、
そして、どんな特徴があるのかが分かる
ということは、別の話です。
将来学生の皆さんは、
パティシエになったりカフェで働いたり。
何らかの形で、
お菓子や紅茶に接することになるでしょう。
そんな中で、
お客様に、
「このケーキにはどんな紅茶が合いますか?」
と聞かれたとき、
「知りません」
では話になりませんし、
「私、紅茶、嫌いなんですよね~」
なんて返答は言語道断。
信頼を失くします。
自分の好き嫌いはさておき、
一番ふさわしいと思われる回答を
お客様にして差し上げられるかどうかは、
とても大切なこと。
基本的なことを知っているだけで、
お客様のティータイムを豊かにする
お手伝いができますし、
そのことで信頼していただければ、
お店のリピーターになってくださるかもしれません。
外で食事をしたとき、
パティスリーのイートインスペースで
ケーキと紅茶を頼んだとき。
それまでは全てが完璧な美味しさなのに、
なんで最後の紅茶が・・・!!
と、ショックを受けることがほとんどです。
これから巣立っていく学生さんたちには、
この現実をよく知っていただき、
ぜひ、紅茶にも気を配っていただきたいと
切に願います。
どこにいっても美味しい紅茶が味わえる となれば、
外出の楽しみ増えるというもの♪
若い学生さんたちの、今後に期待しています!
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